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2010年11月 5日 (金)

『うさぎパン』 瀧羽麻子

これまたタイトルのみで目に留まり、図書館で借りてきた本。

ちょっと切なくて、ふんわりした読後感の、優しい気持ちになる小説でした。

主人公の高校生の女の子とクラスメイトの男の子の恋のお話が

メインテーマなのだと思うのですが。

この女の子、小さいときにお母さんを亡くして、

今は義理のお母さんとふたりで暮らしています。

彼女は、そのいわゆる「ままはは」のお母さんを「ミドリさん」と呼んでいます。

実のお母さんのことはほとんど記憶になく、「聡子」と呼んでいます。

つまり彼女には「おかあさん」と呼ぶ人はいないのです。

お父さんはそんな血のつながらないふたりを家に残して、

ひとりでロンドンへ単身赴任に行ってしまってるサラリーマン。

(なので全く登場しない)

一般的に考えると、大変そうな、ずっしりしそうな母娘関係のふたりなのに、

とても仲良しで、かえって実の母娘のように濃くなってしまうところがなくて、

適度な距離感でさらりと軽く、だけど相手の痛みをちゃんとわかっていて、

お互いを思いやる関係が素敵だなと思いました。

このお話、実に亡くなったお母さんが家庭教師に「憑依する」という

一般的に考えるとまた、とても恐ろしい怪奇現象までおこるというのに、

すごくふつうに受けとめられたりするんですね。

なんかそういうステレオタイプじゃないところがいいなあと。

私好みの文章でした(^_^ゞ

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