『モノレールねこ』
本を本屋さんで買うとなると、値段や置き場所のことを考えたら、
厳選して勇気をもって買うのですが、その点、図書館はいい。
「面白そうかも~」で適当に借りて、ちょっと読んで、私にはダメだ、と思ったら
途中でやめちゃって返せばいいんだし。
で、これはそんな感じで、図書館でだ~~~っと本棚眺めて歩いていて、
単にタイトルにひかれて借りた本です。
が、ヒットです、とってもおもしろかったです。
私の好きなタイプの文章で、どんどん読みたくなってしまう。
私が読み始めるより先にMYUが読み終え、
「おか~さん、これおもしろいよ!」と。。。そのくらいに読みやすい。
短編が8つ入ってて、どれも切なくて哀しい要素の含まれたお話ですが、
読後感がとても温かく、優しい気持ちになれます。
色んな形の「死」(人間だけじゃなく)が出てくるんだけど、それが全然暗くなくて、
可哀想でしょ、哀しいでしょ、っていう押し付けがましいところがなくて、
哀しいんだけど、強がりじゃなく、さらさらと知らん振りしているところがとてもいい。
「マイ・フーリッシュ・アンクル」のカスミちゃんが泣いちゃう場面の気持ち、
言葉でうまく表現することの出来ない気持ち、なんかわかるんですよね。
護ろうとしていた、とてもとても大切な、何か。
この作者の方はこういう気持ちを経験したことがあるのかな。
作者は加納朋子さんという、私とわりと近い年齢の方です。
プロフィールの著書のところに「てるてるあした」というのがありました。
これって、たしかテレビドラマになったような。見てないけど。
なんで知ってるのかな?と思ったら、テーマ曲が平川地一丁目なのでした。
あ、それで知ってたのね。。。(;^_^A
なんか他のも読んでみようっと♪
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コメント
加納朋子さん。。。
僕は深夜枠で放送していた「てるてるあした」が、
なんとも言えない幻想的な内容だったので、
その作者に興味が沸いて、読むようになりました。
ドラマもついつい引き込まれてしまいましたが、
原作はそれ以上に素敵でした。
読み終えた時の後味がほんとうに良いのです。
例えば、飲み会で最後の〆に食べた深夜のラーメンみたいな。。。
いやいや、飲み過ぎでノドが乾いた時の、アイスクリームみたいな。。。
いやいや、泊まりの宴会の翌朝、
旅館で出された朝食の白いご飯の美味しさのような。。。
いやいや。。。
投稿: Dさん^^ | 2009年7月10日 (金) 22時26分
わ、お読みでしたか~
出てくる人たちが、
頼りなかったりだらしなかったり情けなかったり、
だけどとっても優しくて愛おしく感じます。
「てるてるあした」、原作読むの楽しみです。
投稿: なかさな | 2009年7月11日 (土) 00時06分