『飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ』井村和清
見たいテレビ番組や映画なんかを録画したら、「いつでも見れる」って安心して、
そのままほったらかしになっちゃうことってよくあるんですよね。
ビデオのハードディスクにだいぶそんなのがたまってきたので、整理してました。
ずい分前に録画したままだった、吾朗ちゃん主演のこの番組。
本の中の文章そのままと思われる、吾朗ちゃんのせりふがとても心に響いて、
原作を読んでみたくなり、図書館に行ったら、奥の書庫から出してきてくれました。
この本が出版されたのが昭和55年、当時話題になったのは覚えていますが、
私は読んだ事がありませんでした。
闘病記物、というイメージしかなかったんですが、そうじゃないんですね。
井村さんはご自分の意思でバプテスマを受けられたクリスチャンなのですが、
ある意味、これは聖書のような本だなと思いました。
ご自分の罪や弱さなんかも包み隠さず書かれていて、苦境にあっても
何も恨まず、すべてのことに感謝しながら最後を迎えられる姿勢。
お医者さんだから、沢山の人の生死を見つめられ、そのまなざしはいつも優しく、
暖かく、謙虚で、こんな立派な方が若くして亡くなられたなんて、本当に残念です。
病気が直ることがイコール病気に勝つこと、ではないんですね。
「最後まで病気に勝ち、みんなに感謝しながら静かに去っていかれた。
立派な患者さんであったと思います。」という表現が印象的でした。
本当に聖書のように、どこをめくっても、心の支えになり、
自分が恥ずかしくなるような言葉ばかりで、何度も読み返しました。
で、ずっと手元に置いておきたくなったので、ネットで注文してしまいました。
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コメント
中学生だった当時読みましたよ~


まだ実家にあるかな~
探しに行ってみようかな。。。
私が今読んでるのは宮本延春さんの
「オール1の落ちこぼれ、教師になる」
なんだか息子に読ませたくて~
小学生にも読みやすくなっていろんですが、
私がはまってしまったわ
何か挑戦してみたくなってしまった(爆)
投稿: 面影橋 | 2008年3月 6日 (木) 23時28分
心に残る言葉は、それこそ数えきれないのですが、
「患者さんの心を健康な人の物差しで。。。」の一節は、
心のほっぺたに往復ビンタを受けたような衝撃がありました。
感謝の気持ち、思いやりの心、
あたりまえであることの大切さ。。。
あの頃、ちょうど世の中を斜めから見たがっていた、
それが大人になることだって思い上がっていた、
口先ばかりで中身のない私に、
この本が教えてくれたものは、限りないです。
素晴らしい本に出会えましたね♪
ほんとうに、良かったですね(^^)/
投稿: Dさん^^ | 2008年3月 7日 (金) 12時51分
中学生で読まれたんですね~。
「オール1の…」の本も話題ですよね。
本当にやりたいのなら、いつでも遅くないし、
最初から出来ないって決め付けるのはやめて、
とにかく挑戦してみようって気持ちは大切ですよね。
はい、遅ればせながら、出逢えて良かったです。
読んでいて心が洗われるようでした。
「患者さんの心を健康な人の物差しで。。。」
私も印象深かったです。
これは病気の人に限らず、生きていくうえで、
とても大切な考え方だなと思いました。
何でも、自分の側からだけで判断してはいけないと。
世の中には、到底自分にはわからない、
色々な立場や状況の方がいらっしゃるってことを
思いやれるような人になりたいです。
投稿: なかさな | 2008年3月 8日 (土) 00時05分